山中コンサルティングオフィス

MD Watching

  • ロンドン2020冬レポート1 空き店舗とプ…
    先月、パリメンズウィークの帰りにロンドンのショップリサーチをしてきました。リアル店舗が厳しいのはロンドンも一緒です。 ロンドンのメインストリート、オックスフォードストリートを歩いていてもそれを感じました。英国から撤退した「フォエバー21」の空き店舗の横にあったH&Mもオックスストリートから撤退。こんなに大きな空き店舗が並んでいるのを見ると悲しくなりました。日本の銀座からH&Mが撤退しましたし、高い家賃にやせ我慢して店を構える時代ではないとうことを痛感しました。   そんなロンドンで最も賑わっている店はどこか。それはやはり「プライマーク」でしょう。アイルランド発のチェーン店ですが、今はロンドンに本部にある巨大企業アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズ(ABF)の傘下にあります。世界12か国に373店舗を構えています(2019年アニュアルレポートより)。 「プライマーク」が来ると「H&M」や「フォエバー21」が業績に影響を与えると言われ、その好調ぶりが伝えられて久しいですよね。2019年の全世界の既存店は2%ダウン、英国でも1%ダウンですが、他の店舗の閑散ぶりと比較するとその賑わいが際立ちます。 同店の魅力は、安さと品揃えの総合化で、オックスフォードストリートの店は、総合ディスカウントストアのような雰囲気です。ファッション以外にもスポーツウェア、コスメ、トラベルケース、カフェなども取り扱い、アパレル単品は10ポンド未満、化粧品のコンシーラーなどは2ポンドで販売しています。 以前は低所得者や安物狙いの観光客が大多数という感じでしたが、今は中間層と思しき地元客も多く購入しています。 世界のファッションキャピタルでリアル店舗を構えるのは大変なこと、そしてボリュームマーケットは限りなく下位にシフトしていると感じた次第です。… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2020-02-22
  • 2020秋冬パリメンズ4 オリンエンタル、…
    2020秋冬「アンダーカバー」メンズコレクション via apparel-web.com 今シーズン、東洋由来のモチーフ、デザイン、テーマを用いるデザイナーが多かったように思います。数年に一度起きる現象ではあります。しかし、テーラリングという西洋服飾文化のど真ん中のテーマがトレンドとなっているのに対し、裏トレンドが東洋というのもコントラスト効いて興味深いです。「ヘンリック・ヴィブスコフ」はオリエンタルなバスシーンを背景に、サスティナブル素材を用いたコレクションを発表。「アンダーカバー」や「クレイグ・グリーン」「ヨシオクボ」は侍ルックを披露しました。 中でもサーカス場で行われた「アンダーカバー」のショーは圧巻。ファッションショーが総合芸術だということを再認識させる素晴らしいものでした。 黒澤明監督による映画「蜘蛛巣城」から着想。振付師 Dami en Jaletのコンテンポラリーダンスとランウェイを組み合わせたショーで、欲望に翻弄され王座へと上り詰めた男とその破滅を描きました。スタイリングはコンセプチャルでも、一つ一つのアイテムは今の空気を吸い込んでおり、ワードローブとして活用できるもの。同ブランドならではのメッセージと日本人らしいきめ細やかさを兼ね備えたコレクションでした。… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2020-01-31
  • 2020秋冬パリメンズ3 メンズコレクショ…
    洗練ムードが漂う2020秋冬パリメンズ。シルエットもスッキリ。細身が主流となりました。基本はニートフィットで、ロング&リーンなシルエットも増えています。とはいえ、このトレンドはウィメンズから1、2シーズン遅れ。ストリートとの親和性が強いメンズではルーズやコンフォートシルエットがまだまだ続いてはいます。特に日本人デザイナーや気鋭にはその傾向が強いですね。 日本人デザイナーは、エリート服へのアンチテーゼとしてストリートのスピリットをまとって脚光を浴びていますが、メゾン系が本来の洗練に戻っているので、両者の間にスラックが生まれる構図になっています。 日本のミッドマーケットを見渡すと、やっとエフォートレスなコンフォートシルエットが定着しつつあるので、いきなり細身のパンツがトレンドにはなりませんが、デザイナーやコンテポリーマーケットでは細めにシフトしてきそうです。 2020秋冬「ディオール」メンズコレクション via apparel-web.com 2020秋冬 「オーラリー」メンズコレクション… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2020-01-30
  • 2020秋冬パリメンズ2 秋冬に夏色
    今シーズンのトレンドカラーを挙げるとしたら、ちょっとダルな淡いブルーです。本来は春夏に出てくる色です。 シーズンレスが長期トレンドとはいえ、こんなに多く秋冬に出てきたのは珍しいでしょう。ウィメンズでは時々ある現象ですから、これもジェンダーフリーとも言えます。 メンズはどちらかというと、春夏に秋色が出るのがここ数シーズンのトレンドでした。しかし、2020春夏コレクションではサステナブルや自然テーマなどとシンクロして、色に溢れていましたので、その流れとも読み取れます。ベースカラーとしてアーシーカラーがまだまだ多いのものその証でしょう。 そんな「秋冬に夏色」がトレンドでありますが、冬のマリンを提案したのが「ランバン」です。水兵をイメージさせるモチーフやカラーも多く、可愛いい男性像を詩情豊かに描いています。 クラッシック、テーラリング、トラッドが主流で、よく言えば「シック」、裏を返せば「地味」がトレンドと言える今シーズンの中で、ひときわ目をひくカラートレンドでした。 2020秋冬「ランバン」メンズコレクション via apparel-web.com  … ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2020-01-29
  • 2020秋冬パリメンズ1 テーラリングで決…
    ご報告が遅れましたが、今シーズンもパリメンズの取材に行ってまいりました。天気はまあまあだったのですが、ストには悩まされました。 地下鉄は2本しか(東京で言うと銀座線と南北線しか動いていないようなもの)平常運転をしていなくて、それ以外はラッシュ時を中心とした限定。大きな乗り換え駅は閉鎖されていることも多く、何度も行っているパリですが、到着日はかなり戸惑いました。 いつもアテにしているUBERはまず捕まらず、タクシーは乗車拒否。乗れても大渋滞。バスはもちろん大混雑。レンタルのキックボード、自転車もまず借りることができません。そのため、ショーとショーの間を40分歩いても間に合わないと言うことが何度もありました。 しかし、人間というのは慣れるもの。地下鉄もだいぶ動くようになったこともあり、サクサク移動できました。歩いたことで、タクシー代も節約できたし、運動不足解消にもなったかもしれません(体力は限りなく消耗しましたが…)。 そんな中、拝見したショーの内容をまとめると、テーラリング一色といった感じです。前シーズン、ディオールやルイヴィトン、ダンヒルなどのトップメゾンが提案したルックが広がったという印象です。さらに、今シーズンはリアリティーのあるテーラリングが多かったようです。モードやコンテンポラリーマーケットではテーラリングが広がるでしょう。 スーツ業界にとっては朗報ですが、職場のドレスコードが変わることはなく、長期的に続いていたスーツの売上減少が止まり、改善することはないでしょう。スーツがオフィスワーカーの制服であることはどんどん減っていきますが、男性にとっての晴れ着に返り咲くことはあるかもしれません。 実際、ショー会場のゲストを見ると、スーツ姿の男性が多く、魅力的に見えます。カジュアルやモードなスタイルでも足元のスニーカー比率は減り、サイドゴアブーツなどレザーシューズの比率が上がっており、エレガンスやクラッシック回帰を感じさせました。 コレクションレポートではパリ在住の清水さんがメインで執筆されまして、私は編集をいたしました。テーラリングトレンドについてはこちらに掲載をしております。ぜひご一読ください。 私の記事は後日アップされる予定です。またご連絡いたします。 … ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2020-01-28
  • 2020年に向けた提言4 「既存ビジネスを…
    世界に広がりを見せているウェルネスビジネス。ウェルネスとは「心身ともに健康」のこと。現在、世界のウェルネスビジネス(市場規模4.2兆ドル)で多くを占めているのが美容(同1兆ドル)、次いで健康食品&ダイエット関連ビジネス(同7,020億ドル)だそうです(全てウエルネスインステチュート2017年データ)。 これらのビジネスの先進国である欧米では、ファッション業界の停滞を尻目に人気のお店が次々と出来ています。「グロシエ」「ホールフーズマーケット」「ルルレモン」などが伸びた背景にはこのようなウェルネスマーケットの伸びがあったのでしょう。 日本のファッション業界も、当然このマーケットを傍観したりはしていませんでした。マッシュHDのコスメキッチンやベイクルーズのシティショップなどのように事業開発を行ってきたのが、2010年代後半の動きです。 2020年代はどのようになっていくのでしょうか。私は「心身」の「心」の部分のウェルネスビジネスが広がっていくと思います。すでに大きなマーケットなっているウェルネスツーリズムやフィットネスジムやヨガスタジオなどで行われるマインドケア、不動産や会社での「心地よさ」などが一般に広がりを見せ、ビジネスとなっていくでしょう。 それでは、ファッション業界は、どうしたら良いのでしょうか。「心」の健康の中には「絆」「生きがい」なども含まれます。ファッションを創り、届けることでこれらを生活者に届けることができると思います。 ファッションショーを見た時のワクワク感、ブランドのストーリーやフィロソフィーに触れた時の感動などを経験するために、私はファッションや各ブランドへの「絆」を感じることができます。 自信を持って仕事をするため服、旅行や趣味のために気分を高揚させるアイテム、大事な思い出に寄り添った服・・・。服は人生に寄り添っています。その服を届ける私たちですが、時としてそれを忘れてしまいがちです。しかし、そのことは、ファッション業界を目指して仕事をしている私たちがよく知っているはずです。その思いを届けていくことが必要だと考えます。 失われたマーケットを埋めるためにウェルネスビジネスを開発してきたのが、2010年代だったとするならば、ウェルネステーマが多くのビジネスの根幹となるのが2020年代。まずはウェルネス的アプローチで既存ビジネスを見つめ直すのが、2020年に行うことだと思います。 関連記事:2020年に向けた提言1「空き店舗問題はどこでも必至に 新たな発想で」… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-12-31
  • 2020年に向けた提言3 「エシカルである…
    前回の記事で、クリエーションかソリューションに特化した商品・ブランドが支持されるようになると書きましたが、そのベースとなるのがエシカル(倫理的な)であることでしょう。エシカルファッションという言葉もひと昔前からあり、今はサステナブルというワードが多く聞かれますが、ここではサステナブルだけでなくエシカルということも考えたいと思います。 持続可能な社会を目指すという概念であるサステナブルは、SDGsという世界共通の目標もあり2019年に一気に広がった言葉ですが、ファッション業界では課題が山積しています。 素材にリサイクル素材を使用したり、環境保全に寄与する生産体制を整えるなどの取り組みは今後進められるとは思います。しかし、流行を作り出して既存商品を古臭いものにし、大量の流通在庫を生むファッションビジネスそのものがサステナブルではないという指摘もあります。 そこで、ギルトフリー(罪悪感を持たずにファッションを楽しむ)なメッセージや商品作りを標榜する欧米発のブランドが2020年は次々と上陸し、既存のビジネスモデルを悪に見えるような雰囲気が広がる可能性があります。これまで「知らぬが仏」だった日本の消費者が、いろいろと気づく一年になるかもしれません。 だからといって、全ての企業が2020年にサステナブル商品100%にすることは不可能でしょう。そこで各企業に求められるのは、サステナブルに対する自社のスタンスを明確にすることだと思います。いつまでに、どこまで取り組むかということです。 そして、サステナブルな商品の調達や生産だけでなく、他のエシカル要素に対する取り組むについても考えることが必要だと思います。 動物愛護、環境保全、3R(Reduse、Reuse、Recycle)、地産地消、フェアトレード、利他主義、伝統技術の継承・・・。これらのエシカルな事項について、自社がすべきこと、やりたいとこと、できることを整理して、取り組みの優先順位を考えることが必要だと思います。 このように申し上げると「売れない」「うちの顧客は興味がない」という意見も聞こえそうですが、それこそが前時代的な発想となるでしょう。 これらの時代は、エシカルであることが当たり前。売上アップのために使うセリングワードではないのです。商品はクリエーションかソリューションに特化し、エシカルであることは全てのベースになるのです。顧客満足だけでなく、従業員満足、社会との絆づくりを考えてファッションを創り、届けましょう。  … ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-12-30
  • 2020年に向けた提言2 「クリエーション…
    前回の記事で、「中途半端な店がどんどんなくなる」という話をしましたが、商品も同様でしょう。商品価値が中途半端なものは値崩れし、なくなってしまいます。その結果、生き残るのは「クリエーション」か「ソリューション」を感じられる商品だと思います。 トレンド追随から逸脱した「クリエーション」で生き残るのは少数です。ボリュームマーケットでは「ソリューション」を追求する企業が多数派となるでしょう。 「ソリューション」のテーマは幅広いです。ただ大きく分けると、商品特長型ソリューションも、価格特化型ソリューションや完全顧客対応型ソリューションの3つに集約されるのではないでしょうか。商品特長型は商品開発力に長け、顧客を唸らせるような使用価値を次から次へと開発していくプレイヤーです。価格特化型は、標的市場の下マーケットに位置し価格弾力性のロジックで集客していくプレイヤーです。そして完全顧客対応型ソリューションは、顧客の嗜好に完全対応していくプレイヤーです。それぞれの強みに立脚したMDに特化していくことが必要となるでしょう。 世界最大の紳士服トレードショー「ピッティウォモ」でも商品特長型ソリューションを提案するブランドがどんどん増加   関連記事:2020年に向けた提言1 「空き店舗問題はどこでも必至に 新たな発想で」   ★SNSでも情報を発信しています https://www.facebook.com/yamanakaconsulting… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-12-29
  • 2020年に向けた提言1 「空き店舗問題は…
    今年もあとわずか。そこで、2020年に向けてファッション業界への4つの提言を書きたいと思います。まずは小売の出店戦略についてです。 以前から言われてきた店舗数の縮小。そして体験型店舗をはじめとする新たな概念での店舗の開発が、日本でも本格的に始まったのが2019年だったと思います。2020年には中途半端な店舗はどんどんなくなり、残した店舗は魅力度を増すという取り組みが増えるでしょう。そのため、ショッピングセンターや百貨店などの実店舗のプラットフォーマーはこれまでにない新たな発想で取り組み、リーシングを進めないといけないと思います。 家主は、業種変換や業態変換、仕入から定借へ、売上歩合から固定家賃への変換などはもはや当たり前。出店者も、業界チャネルや、デジタル・フィジカル、プロパー・ディスカウントなどの既存概念を破壊していくことが必要となるでしょう。 海外では、このような取り組みはすでに業界に馴染んでいます。アメリカではオフプライス百貨店が中間層のスタンダードとなっていますし、パリのBHVやシタディームのような業界チャネルをほぼ無視したかのような取り組みも多く、デジタルとフィジカルの融合「フィジタル」に至っては欧米だけでなくアジアでもどんどん広がっています。 そして、「ポップアップ」の広がり。これまでのイベント手法という範疇から、新たな出店戦略の一つとして捉えることが必要です。出店者も家主にも顕在ニーズが多くありますが、マッチングさせるプレイヤーが少ないのが現状です。このあたり、新たなビジネスチャンスとなりそうですね 「シームレスかつボーダレスな出店戦略」「ポップアップの積極導入」が私の提言です。 NY 34丁目「メイシーズ」の名物売場「STORY」は1〜2か月でコンセプトもMDも刷新する ★SNSでも情報を発信しています… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-12-28
  • フォエバー21、AEが去って誠品が来る時代
    今秋、進出・撤退で大きなニュースだったのが「フォエバー21」に続き、「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」も日本から完全撤退すること。そしてそれに対して台湾の「誠品書店」の開店が大きな話題になったことも印象的です。 アメリカのファッションブランドが撤退し、アジアのライフスタイル業態が話題になるということは、今の時代を表していることだと思います。すなわち「憧れ」から「共感」、「ファッション」から「ライフスタイル」に消費者の興味の多くが映っていることだと思います。 また、アジアの業態進化が進み、かつての「欧米、日本、アジア」という序列がなくなっています。昨今のタピオカ、韓流コスメ、K-POPファッション、韓国パフェブームなどのように、アジア各国に親和性を感じる消費者が増えていることの表れだとも思います。 もちろん、アジアのブランドが全てうまくいくわけでもなく、苦戦しているブランドも多いですし、すぐに撤退しています。しかし、10年前にはこんなにアジアの業態やブランドが取り上げられることは、なかったでしょう。 非日常の店や海外で人気というだけではダメで、共感し、つながるブランドや店でないと長続きはしない時代。日本でのマーケットサイズが大きいこと、消費者にフィットすることなどがより大事になるのでしょう。 ★SNSでも情報を発信しています https://www.facebook.com/yamanakaconsulting https://twitter.com/takeru_yamanaka https://www.instagram.com/takeru_yamanaka/ ▼2017年10月以前の過去記事はこち… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-11-30
  • 2020春夏メンズコレトレンド
    (フェンディ 2020春夏コレクション via apparel-web) 2020春夏メンズコレクションのトレンドレポートを書きました 2020春夏は、アースコンシャスの高まりとともに自然からインスパイアされたコレクションが多く、さらに長期トレンドとなっているアウトドアと結びつき大きなうねりとなっています。マウンテンやエクスプローラーに加え、サファリやミリタリーがカムバックしています。 そして、ロゴストリートはマスに移行。テーラリングは春夏シーズンということもあり軽さ、非構築性がキーワードに。アメリカントラッド、フレンチシックなどの日本人好みのリアルクローズとシンクロしたルックもトレンドに踊りでています。 また、ユースのマーケットをターゲットとしたデザイナーたちはロック&モードにシフト。ミニマルなデザインも台頭しています。 コレクションシーン、ミッドマーケットを見据えて書いてみました。… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-11-27
  • 渋谷パルコは希薄大商圏型ファッションビル
      昨日の11月19日、渋谷パルコの内覧会に行ってきました。その所感を綴りたいと思います。 まず、公園通りの坂を登って行くとその様変わりにびっくりします。元パルコパート2が「HOTEL KOE」になったことにはすでに慣れていましたが、「GAP」が「ゼビオ」になった上に、パルコが建て直したことでまるで異なる風景となりました。 そして、パルコの店内に。以前の3館体制では、パルコ1と3の部分にあたる区画が建て替えられていますが、「ペデストリアンデッキ」感はまるでなく、1階以外はどこがイースト(旧パート1区画)、どこかウエスト(旧パート3区画)なのかわからないぐらいシームレスになっており、回遊性がぐんと高まりました。 そして、店内を見回って改めて思ったのは「ファッションだらけ」。こんなにファッション店を集積させた商業施設は久しぶりです。1階から5階まで、ファッション店ばかり集積させているのにもかかわらず、各フロアの表情が変わるテナントミックスは、さすが「ファッションビルのパイオニア」であるパルコです。1階は、絶好調のラグジュアリーブランドをアンカーにしたインターナショナルゾーン。階を上がれば上がるほど、東京のローカリティを感じさせるテナントミックスとなるのも面白い点。まるで各フロアが、いろいろなファッションストリートのようです。1階は銀座、2階は青山、3階は代官山や目黒、4階は新宿の駅ビル、5階は原宿や下北沢のよう。ノンエイジ、ジェンダーレス、コスモポリタンというコンセプトに沿った上で特性を表現しています。 この館を訪れると、様々な層がファッションの楽しさを味わえるようにはなっていますが、実際の購買客は、業界人ではないファッション好き層とアジアからの旅行客になるように思います。いわゆる希薄大商圏型(低来店頻度客を広く集客する)テナント構成と言えそうです。 日本発とも言えるファッションビルをまさにアップデートした渋谷パルコ。若い層が少なくなった今の日本で、グローバルに集客し続けることが大事となるでしょうね。 … ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-11-20
  • 2019年(第37回)毎日ファッション大賞
    2019年(第37回)毎日ファッション大賞。今年も推薦委員を務めさせていただきました。受賞者は以下の方々です。 大賞 :森永 邦彦(ANREALAGE) 新人賞・ 資生堂奨励賞 :岩井 良太(AURALEE)  鯨岡阿美子賞:鈴木 淳(台東デザイナーズビレッジ村長)… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-11-09
  • 「心斎橋大丸本館」はポジティブなハイ…
    1ヶ月ほど前に見に行ったのですが、「心斎橋大丸本館」についての所感を書きたいと思います。そのきっかけは、明日オープンする「渋谷スクランブルスクエア」の内覧会で、東急の取り組みを見たからです。 百貨店の業態開発は、今「平場のスピンアウト業態」と「ハイブリット百貨店」が主です。「渋谷スクランブルスクエア」での東急の取り組みは「平場のスピンアウト業態」で、他には伊勢丹の「伊勢丹ミラー」や「イセタンサローネ」、高島屋や大丸や食品館などがそれに当たります。 一方「ハイブリット百貨店」は、SCと百貨店が一体化した商業施設がそれで、日本において始祖と言われるのが、東急百貨店の「シンクス」でしょう。その後、環境が厳しい百貨店にとって生き残り策として数々の百貨店が、仕入れ部分を圧縮し貸借スペースを増やしてきました。 しかし、それらの多くはネガティブな要素のもの。百貨店の器に、ロードサイド業態や郊外モール業態入っているものが多く、「これで百貨店なのか・・・」と思った顧客も多いと思います。 それらに対して「心斎橋大丸本館」はとてもポジティブ。仕入れと貸借をミックスしてこそできる編集を楽しむことができます。仕入れだと、百貨店ならではの「婦人服一部」「婦人二部」といった、百貨店の組織別にフロア構成になりがちで、服のフロアは服ばっかりにんなりますが、それぞれのフロアのテーマに沿って衣食住飲がミックスされ、ストリートを歩くような発見がありました。グレードは上グレードばかりですが、最寄り品、買い回り品、専門品をミックスしていますので、敷居も高くありません。 同店を指し「百貨店ブランドがほとんどない」と嘆く人もいますが、「百貨店チャネル」「量販店チャネル」「専門店チャネル」という概念こそ昭和の日本のもの。世界を俯瞰して見てみれば、今や意味がないということがわかります。このポジティブな事例がさらに、チャネルと業態の垣根を低くしていくことでしょう。 … ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-10-31
  • 東急百貨店の挑戦
    小売業界人にとって、渋谷スクランブルスクエアの目玉は、東急百貨店が東横店を閉じて専門店業態を同館内に5区画出店したことでしょう。 その5区画とは、1階、地下2階のフードゾーン、4階のファッション業態「428-224(シブヤ224)」、5階の靴・婦人雑貨「+Q(プラスク)グッズ」、6階の化粧品「+Q(プラスク)グッズ」です。 デパ地下や化粧品売り場、靴・婦人雑貨という平場スピンアウト業態はこれまでにノウハウを生かしており、MDは盤石でしょう(5、6階という立地は不安要素が残りますが)。 挑戦と言えるのは、4階のファッション業態「428-224(シブヤ224)」です。銀座の東急プラザに出店した「ヒンカリンカ」よりぐっと、周辺になじませたイメージ。インポートセレクトの「マギークープ」、集英社オンラインのスピンアウトである集英社「フラッグショップ」、「ワイズ」などの4つのブロックで形成。ここも百貨店のブランド平場がスピンアウトとも言えます。展開商品は、同館の中では少ないベターグレードのミッシー狙いで、テイストやカルチャーはわざと外した編集。プレスリリースにある「一人の女性の様々な『顔』のスタイリングを提案」ということなのでしょうが、開店以降、ポップアップコーナーを生かしてどのように磨きあげていくのか見ものです。   ★SNSでも情報を発信しています… ... read more
    Source: New MD WatchingPublished on 2019-10-29
1 2 3 4 21

© 2015 Yamanaka Consulting Office

お問い合わせ

山中コンサルティングオフィス
〒107-0052
東京都港区赤坂2-16-6 1F
tel: 03-5404-3771
email:
contact@yamanaka-consulting.com

Privacy Policy

Read about our privacy policy