山中コンサルティングオフィス

Author Archives: ishibashi

About the author...

通信社勤務を経て、2004年にマレーシアでビューティー事業会社設立。アジア各国メディアとの人脈と起業経験を生かし、商業施設リサーチ、ビジネスマッチング、販促マーケティングでコンサルティングを行う。美容室 76 STYLE を経営するほか、美眉 & 美まつ毛専門サロン3店舗、飲食業4店舗のアジア出店を支援、実現した。また、日本企業のフランチャイズ展開を香港、マカオ、東南アジアで現地企業との間でまとめた。

春節のリズムに合わせる

赤道に近く気候の変動が少ないマレーシアですが、長く住んでいると雨季と乾季の変わり目が気になるようです。

旧正月を挟んで3週間ほど続く、少し浮ついた気持ちが落ち着いてくるのもこの頃で、道路や駐車場の混雑が分かりやすく日常の風景に戻ってきます。

乾季になると、大気の汚れを洗い流す雨量が減り、鼻や喉が敏感に反応し始めます。身体の方はいち早く変化への適応を試みているのに、このリズムを感じることが、どうも今までできていなかったような気がします。

思い込みに近い運気やバイオリズムだけに頼って行動してきましたが、今年は大気のリズムを意識しながら判断を下し、アクションを起こすことを意識してみようと思います。

そう言えば、旧正月から1週間が経つ今晩から明日にかけて、家族でお参りをする日にあたるようで、信仰を重んじるスタッフ数人が有給休暇をとっています。

6連休のあと、2日出勤して翌日の有給ですから、日本人の感覚からは信じられないかもしれません。

自然とともに生きる。こうした伝統は、いずれ急速な経済発展とともに、もしかしたらこの国でも置きざりにされていくのかもしれません。かつて日本が歩んできたように。

休みをとってまでとは言いません。でも、自然の息吹を感じながら経済活動を行なってみることにしてみます。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

アジア会議、バンコクで講演

JETRO が主催するワールド・ビジネスフェスタがバンコクで行われ、1月28日、29日とバンコクに行って参りました。

アジア各地の専門家と意見交換できたのは、本当に有意義な機会になりました。ベトナム、インドに勢いがあり、ミャンマーには投資の熱い視線が向けられているようです。

最終日には、「変革の2019年、政権交代後のビジネスを占う」と題して、セミナー登壇させていただきました。

債務総額1兆リンギを超えるといわれる前政権による負の遺産から、2019年は緊縮財政路線で進められること。一帯一路の大規模プロジェクトが見直され、外国投資の伸びが期待できないこと。

国民消費の活性化が成長のかぎとなることから、政府、中央銀行主導でキャッシュレスエコノミーが進むこと。「ルックイースト再び」で、日本企業にはビジネスチャンスであること、などを柱に話を進めました。

セミナー後の名刺交換で、多くの方が第3国民車構想に関心を示していることが分かりましたので、情報をアップデートできる体制を整えたいと思います。

さて、本日は旧正月イブ。カレンダー上は平日ですが、クアラルンプールの中心部からは、ほとんど車が消えました。少なくとも今週いっぱいは、経済活動がとまります。

恭賀發財
Gong Xi Fa Cai!

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

難解なハラル 認証・・・

消毒用のハンドジェルです。画面左側にマレーシアの認証機関によるハラル マークがプリントされています。

裏面の成分を確認すると、「エチルアルコール」と明記されいます。一般的な日本人の感覚なら、「アルコールなのにハラルなの??」とクエスチョンマークが広がると思います。

飲まなければ良いということですかね、きっと。

それでも以前イベントを運営していたときは、マレー系スタッフからの要請で、アルコールが含まれない消毒ジェルをそろえていました。

あれは、個人の感覚の問題だったのかな・・?
もっと良く知る必要がありますね。

深いです・・・。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

なぜ関税が下がらない?貿易構造について、考える

打ち合わせ中に聞いた話なので、内容を再度精査する必要があるのですが、備忘録として書いておきます。

日本とマレーシアは自由貿易(FTA)、経済協力協定(EPA)ともに発行済です。制度的には多くの製品が関税の削減、撤廃が実現するはずなのですが、小売現場の多くでは、その恩恵を受けたという話をあまり聞きません。

「なぜか?」というレクチャーを受けました。

EPA を申請するためには、原産地証明を取得しなければいけないのですが、実質的には1カ月以上かかる作業なのだそうです。

小売側からすると、今売りたいのに、申請に1カ月かかるくらいなら、むしろ時宜を逃すことをロスと考え、関税がかかってでも「今」仕入れたいと申し入れます。税金分は販売価格に転嫁され、割高になる。

また、申請手続きは、日本国内の製造業者か、マレーシア側の輸入業者しか、できないとのこと。国内流通で商社が介在していて、同じ商社に海外での販売権を与えると、その会社がマレーシア法人を持っていない限り、EPA は適用されないということになります。

今日受けたレクチャーが正しければ、イオン、ドン・キホーテ、ダイソー、ユニクロ、無印良品など、海外マーケットでボリュームをさばける箱がないと難しいということですね・・・。

いろいろな地方自治体が、マレーシアで物産展をしているのを見ますが、いっそのことその予算を持ち寄って、常設の「日本物産免税感」などを作ってはいかがでしょうか・・?

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

内閣府主催パネルディスカッション

1月12日(土)、ウェスティンクアラルンプールのグランドボールルームにて、平井卓也大臣(内閣府クールジャパン戦略担当)を交えたパネルデスカッションが行われました。

「日本・マレーシア両国の発展に向けてクールジャパン戦略から考える」というテーマの中、パネリストとして参加させていただき、以下の内容を放言・・・してきました・・。

(現状の課題)
日本企業が提示する下代とマレーシア企業が求める金額(コスト)には、15%から20%の開きがある。これは構造上の問題(多品種小ロット、OEM、利益構造、ビジネスモデルなど)。

これだけ開きがあると、マレーシアでの価格(上代)設定に転嫁せざるを得ず、自ずと一般商品がプレミアム商品の価格設定になってしまう。

ここで、日本製品の品質を担保に「富裕層マーケット」への売り込みを画策する動きがあるが、富裕層マーケットは世界で一番攻略が難しい市場。ラグジュアリーブランドがしのぎを削っているのを踏まえれば、一目瞭然で、信頼を買っていただくには時間と投資がかかることを見過ごしてはいけない。

商品を現地生産するのではなく、輸出するのであれば、最初からローカライズやカスタマイズができない前提になるので、マーケットインの視点にたった目利きによる商品選定が重要。

実際の売り場で商品を売る販売員が、豊富な知識で熱意を持って丁寧に接客してくれた記憶が17年間のマレーシア生活の中でほとんどない・・。売り場を構成する際、店員さんの販売力には期待できないことを想定して組み立てを考えるべき。

(ビジネスチャンス)
1人あたりのリテールスペースで、ペナン、首都圏クランバレー、ジョホールは、香港、シンガポールよりも面積が広い。中央銀行がショッピングモールの供給過多に警鐘を鳴らす中、2021年までに140の新しいモール建設が予定されている。

一方、2014年に0.5%だった EC 化率を2020年までに5%にする政府計画がある。EC 市場は毎年10%以上の成長が見込める成長マーケット。

今後、モール、EC の両方で商品の差別化が今以上に求められ、日本は宝の山として注目をあびる可能性が高い。マレーシア政府が取り組んでいるデジタルフリートレードゾーン構想も魅力的。

優れた商品の発掘プラットフォームに、マレーシアのインフルエンサー、日本の Youtuber をバイヤーとして巻き込み、自分たちで見つけたお宝商品を発信力で消費者に訴求する取り組みなどは面白いと思う。

(クールジャパン)
マレーシアの幅広い層が日本に親近感を持ったきっかけは、アニメや漫画だと言える。子どものうちに文化に触れておくことが大事。

遊びながら学ぶ日本の知育(Edutainment)には優れたコンテンツが多く、仕組みの裏で働く IT、先端技術に触れることで、子どもと親の両方が学び、遊び、技術で日本に強い関心を持つきっかけとなる。特に体験型のコンテンツは、非常にポテンシャルが高い。

とても貴重な経験をさせていただきました。主催者さまはじめ、関係者の皆様がたに心より感謝申し上げます。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

デザインが売れる時代

本日のランチで、ローカルレストランチェーンのオーナーと話す時間がありました。

店舗デザインはシンガポールの会社に依頼していて、1店舗あたり約10万リンギを支払うそうです。かなり驚きました。

しばらく前まで、ローカルビジネスでデザインにお金をかけるなど、聞いたことがなかったからです。やがて、少しずつ洗練されたお店ができはじめましたが、それはほとんど外資系の店舗でした。

失礼な言い方になるかもしれませんが、現実的に、ローカルビジネスマンのほとんどはかつて、デザインはコピーすれば良いと考えており、オリジナリティーにお金をかけるという発想はなかったように思います。

飲食業界も競争が激しくなり、価格と品質に加えて雰囲気も洗練させなければ売れない時代になってきたのでしょう。

この転換は、日本のデザイナーさんにとって、大きなビジネスチャンス到来だと思います。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

2019年希望の轍

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

日本で仕事始めを迎えられる方が多い中、こちらでは旧正月を祝う赤い色が、少しずつ街を彩りはじめました。

年に2度、新年を迎えることができるこの時期、1年の中でもっともわくわくする日々だなぁと実感しています。

講演準備のために、いろいろと調べ物をしている中、米商務省のページにおもしろいデータがありましたので、以下に抜粋してお伝えいたします。

Malaysia Country Commercial Guide
Last Published: 7/19/2018

インターネットユーザー数:
2,508万人(全人口の79%)

携帯電話加入者数:
4,132万件(同139%)

ソーシャルメディアユーザー数:
2,400万人(77%)

うち、ソーシャルメディアで携帯電話を使用:
2,200万人

フェイスブック利用者:
国民全体の80%

フェイスブック友人数:
世界平均の1.6倍

ビデオストリーミング利用者:
1,800万人

インターネット利用時間:
1日平均5.1時間

ソーシャルメディア利用時間:
1日平均2.8時間

スマートフォンでビデオ視聴:
1週間平均7.2時間

テレビ視聴:
1週間平均10.6時間

人気ソーシャルメディア:
フェイスブック、What’sApp、WeChat、ツイッター

Eコマース市場(オンラインショッパー人口):
1,600万人
*ASEAN Eコマース市場:8,700万人

携帯電話を使ったオンラインショッピング人口:
990万人(62%)

EC化率(2014年):
0.5%

EC化率政府目標(2020年):
5%

Top 3 Eコマースカテゴリー
・ Fashion & Beauty
・ Electronics
・ Sports & Hobbies

伸びているカテゴリー
・ Home decor and furniture
・ Household and groceries
・ Health and Supplements

越境 EC で好まれる国:
シンガポール、日本、米国、韓国

越境ECで好まれるアイテム:
日用品(39%)、ファッション & アクセサリー(23%)、希少アイテム(20%)、家電製品(7%)、電気製品(7%)、健康食品など(4%)

タイトルは本文とは関係なく、紅白のサザンオールスターズに感動したので、勝手に2019年のテーマ曲にしました。進みます。夢をのせて。がんばれ、オレたち世代。そんな年の瀬でした。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

ありがとう2018年

さて、季節感のないマレーシアでも年は暮れようとしています。なんとなく、過ぎた時間を振り返ってみたくなるものですね。

あれは、20代の後半だったと思います。職場の先輩に、まとまった休みをとれる時期になると決まって旅行を計画する方がいらっしゃいました。

当時は不思議でしょうがなかったので、素直に質問をぶつけました。すると、「石橋くんはまだ、日常の仕事で息がつまるような思いをしていないから分からない」と言われました。

仕事もプライベートも、プランに入っていないことにこそ刺激を感じていたのが、あの頃だったような気がします。非日常を求めていたというか、一方で、自分はこんなもんじゃないとか、ここが最終的な居場所ではないのだと、何かを探していたような気もします。

最近になって、ようやく「日常で息がつまるような思い」の意味が良く分かるようになりました。

来年から40代の後半にさしかかろうという今、ルーティンから離れることがかなり億劫で、曜日ごとに朝起きてからベッドに入るまでの内容を事細かくインプットして生活しています。

プラン通りの生活を終えると、週末にちょっとした達成感を得る。計画を立て、目の前にあることをこなし、それを積み上げていく。この繰り返し。たしかに、たまに息はつまります。でも、もう非日常の連続を睡眠時間を削ってでもリセットし続ける気力も、体力も、そして、そこにあった刺激もなくなってきているのかもしれません。

20代の石橋くんには、きっと退屈だと映る日々ですが、ルーティンも継続していれば、何かしらの成果が出るもんだと実感できる1年でした。

もしかしたら、尾崎豊の歌詞に陶酔していたころ、毛嫌いしていた大人の姿と重なるのかな。でも、刺激がないことや日常を重ねることに不安を覚えなくて良くなったのは、この歳の収穫なのかもしれません。これが、きっと人生の転換期なのでしょう。

大切なのは好奇心と向上心。20代から口にしている言葉をこれからも発信し続けます。

皆さんの2019年が素晴らしい年になりますように!

メリークリスマス

500キロの道のりを越えて車を走らせたとき、今となってはどんな会話があったのか、思い出す術もない。どういう胸中だったのか、誰かに的を得て説明することもできないだろう。

長女が大きな期待に包まれ、ときおりわずかばかりの不安をのぞかせながら、後部座席で美しく目を輝かせていたのを覚えている。次に駐車する場所で、シンガポールでの高校生活が始まる。

入学式を見届けた後、3人で高速道路をマレーシアへと向かう。行きは4人いた車内が、むだに広く感じる。15年間、指定席だった場所が空いたのか。国境を超えたあたりで、急にさみしさが募る。長い長い6時間、ひたすらハンドルを握った。

夫婦で何度、次女に向かって「あなたがいてくれて良かった」と繰り返したか分からない。日が暮れた頃、見慣れた景色が暖かく迎え入れてくれても、いつものように、「ただいま」という気にはなれなかった。どうして良いかわからない。ぽっかり空いた胸に、次女の存在だけが、大きかった。

2018年12月22日。あれから3万キロばかり走った愛車が、再びシンガポールに向かった。帰り道、高校での寮生活を終えた長女が後部座席にいる。ドライブインでおくさんとトイレにいく長女がいる。ガソリンスタンドで飲み物を買ってくる長女がいる。3人だった食卓に、チャーハンからネギをどかす長女がいる。次女が、嬉しそうにノンストップで話している。

来年の4月からは大学へと旅立つ長女。この3年間、本当にたくましかった。大きく、大きく成長してくれた。何度も、何度も、白髪が増えてきた親父を奮い立たせてくれた。3カ月間、みんなで一緒に過ごそう。今度送り出す時には、もう少し強くなっておくから。

年の瀬の下方修正とキャッシュレス覇権

世界銀行は18日、マレーシアの2018年度 GDP 成長率を4.7%に下方修正しました。ダウングレードは10月に続いて今年2度目で、7月の最初の発表時は、5.4%成長と予測していました。

前政権が残した債務を穴埋めする目的で、政府が歳出と公共投資を制限していることに加え、民間投資も伸び悩んだようです。

実際、政府は国営石油会社ペトロナスから300億リンギの特別配当を受けるのですが、この額は GST や所得税の還付総額370億リンギの補填として消えるそうです・・。1MDB といい、いろいろファイナンシャルスキャンダルが・・・。

来年のことを考えると、消費活性化と観光客の伸びがカギになりそうです。そういうこともあり、2019年でキャッシュレス化が一気に進むんじゃやないかと思い、少し調べ始めたところです。

85.7%:インターネット普及率
85.1%:オンラインバンキング普及率
81%:銀行口座取得世帯
75.9%:スマートフォン普及率
74%:デビットカード普及率
40%:モバイルバンキング普及率
41%:銀行口座貯蓄率
28.4%:スマートフォン決済利用率
21%:クレジットカード普及率

2017年の例でいくと、電子マネーの取引額は91億リンギとクレジットカードの1,256億リンギに及びませんが、取引件数はクレジットカードの4億600回に対して、電子マネーは18億回と圧倒的に多いので、ポテンシャルは高い。

不正対策と POS ターミナルの整備が進めば、もしかしたら、1年後には現金がほぼ必要なくなるかもしれません。

プレイヤーも群雄割拠。覇権争いの行方も気になるところです。

YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹

© 2015 Yamanaka Consulting Office

お問い合わせ

山中コンサルティングオフィス
〒107-0052
東京都港区赤坂2-16-6 1F
tel: 03-5404-3771
email:
contact@yamanaka-consulting.com

Privacy Policy

Read about our privacy policy