マレーシアに AI パーク、中国センスタイム参入へ
じわじわと中国政府・企業の名前が頻繁にメディアを賑わせるようになってきました。
ナジブ (前首相)式ルックイーストで中国は熱視線の対象だったものの、マハティール政権下ではしばらく冷却期間がありました。
約11カ月を経て、一時凍結されていた東海岸鉄道計画(ECRL)が、中国側の大幅な譲歩によって255億リンギも予算を圧縮する形で再開と発表されたばかりです。ECRL は一帯一路の主要事業です。
そんな中、マレーシアの G3 Global Bhd が中国港湾工程(CHEC)、センスタイムとパートナーシップを組み、5年間で10億米ドルを投資してマレーシア初の AI パークを建設するという報道が出ました。
https://www.theedgemarkets.com/article/g3-global-partners-chinese-firms-us1b-ai-park
センスタイムは世界有数の AI スタートアップで、AI パークでは主にコンピュータビジョン、音声認識、自然言語処理、ヒューマノイド、ロボティクスなどの開発プラットフォームを目指すといいます。CHEC は中国交通建設の子会社で、パークの建設を請け負う見込みです。
実現すれば国内だけでなく、域内にも大きなインパクトを与えることが予想されることから、マレーシア各州も誘致に躍起になっていることと想像します。まだ、候補地などは発表されていません。
ところで、今回マレーシア側の中心にいる G3 Global という会社、元はデニムメーカーという変わり種なんです。アパレル事業は今も継続していて、EDWIN の国内ディストリビューターでもあります。
2016年に ICT 大手グリーンパケットに買収されて同社の子会社となり、そこから AI や IOT を事業ポートフォリオに加えてきました。グリーンパケットは、電子決済 Kipple Pay のオペレーターとしても知られています。
YRCG マレーシアオフィス
石橋正樹