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【ファッションビジネス 商売の原理原則】売上ダウン時にまずやること

【ファッションビジネス 商売の原理原則】売上ダウン時にまずやること

現在、経営環境が非常に悪化し、先行きが見えない状況が続いています。このような時こそ、先人たちから受け継いだ「商売の原理原則」をしっかりと押さえ、MDの基礎体力向上をしていくことが必要です。この講座では、不変である「商売の原理原則」を経営環境の変化に対してどのようにセレクトショップの仕入れに適応させるかをお伝えしていきたいと思います。

第1回は「売上ダウン時にまずやること」をお話ししたいと思います。

厳しい経営環境ではありますが、売上ダウンの時に生じている問題は、いつも一緒です。「客層に商品が合致していない」のです。

現状では、多くの店で、「逃げる客」が多く、「とどまる客」、「来る客」が少なくなっているのでしょう。そのような時は、まず、「とどまる客」の発見が大事です。第一に「とどまる客」を発見しましょう。

そのためには、どの属性の顧客が「逃げているのか」「とどまっているのか」「新たに増えているのか」を把握し、対応商品をどのようにしていくのかを仮説をもって行動していくことが必要です。

ちなみに私はよく以下のようなチャートを使います。

<顧客・商品属性チャート>

以下に、このチャートを使った分析と対策の講じ方を説明していきます。

手順1:顧客属性を分ける

自店のお客様が、大きく何タイプに分けるかを考えてみましょう。これは、あまり細かく考えると難しくなるので、大局的に見てわける方がよいでしょう。分け方は、その店によって違いますが、以下のような方法があります。

①性別(男、女)
②年齢層別
③社会グループ(学生、OL、主婦、ファッション業界人、ビジネスマン、自由業など)
④ファッショングループ
(ストリートカジュアル、ギャル系、お兄系、アメカジ系、トラッド系、キャリア系な、インポート系など)
⑤買い物予算額

セレクトショップでターゲットの幅を狭くしている店の場合、④のファッショングループでは分けられないことが多いので、②年齢層や③社会グループで分けるとよいでしょう。反対に、小商圏型セレクトショップでは、ひとつのファッショングループではくくれないこともありますので、その場合は④ファッショングループと②年齢層、③社会グループのどちらが自店のお客様の分類として大事なのかを見極めて分類しましょう。

手順2:顧客属性別構成比の算出

会社や店舗で、すでに分類を決めて、その構成比がでていて、そしてその分類が実情と異ならないのであれば、そのままあてはめればよいでしょう。

もし、そのような環境ではなかったり、実情と異なったりする場合は、販売スタッフへのヒアリングや、一定期間の客数を仮説の属性別にカウントしてみましょう。可能であれば、買い上げ客数だけでなく、来店客数をカウントすると、対策を講じる際に有効な情報となるでしょう。

手順3:商品属性のあてこみ
手順1で分類した顧客属性別に、それらのお客様がお買い上げいただいている商品群(アイテムやテイストなど)をあてはめましょう。セレクトショップの場合、取りあつかいブランドをあてはめることが多いですね。

手順4:売上動向の分析
手順1~3までの段階で把握した、それぞれの顧客・商品属性別に売上が伸びているのかどうかを把握します。昨年より伸びているのか、先月より伸びているのか、どうかを記入します。
定量的に把握できる場合、データを添付し、もし困難な場合は、販売スタッフへのヒアリングから判断します。

手順5:集中すべき属性を発見する
最も大事なのは、「伸びている顧客・商品属性」をもっと伸ばすために、拡充させることです。もし、どの顧客商品属性も伸びていないのであれば、手順1~4をもう一度見直し、伸びている「顧客・商品属性」を見つける努力をしてみましょう。

もし、どのような切り口で「顧客・商品属性」を分類しても、伸びているものがなかった場合、客数が最も多い顧客属性の中で、伸びている商品属性がないかを見つけることをします。

手順6:売場展開に活かす
集中すべき属性をもっと伸ばせるような売場になっているかを確認してみましょう。まずは店頭で、それが伝わっているかを確認しましょう。ウィーンドーや、店内VPはきちんと集中すべき属性のものが展示されていますか?「まあ、できている」というレベルでは、お客様には伝わりません。商品展開量を増やす、POPをつける、などインパクトを与えるよう努力をしましょう。
そして、販売スタッフのセールスがしっかりと行えるよう、相互コーディネートプレイや、商品勉強会(セリングポイントと伝え方)を行っていきましょう。

どうしても、売上が厳しい時には売れない商品を、売ることばかり考えてしまいます。でも、少しでも売れている商品属性があるのなら、その属性を店舗全体で伝えていくことが、最も大事でしょう。

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About the author...

大手百貨店、外資系ブランドメーカー、大手経営コンサルタント会社を経て、コンサルタントとして独立。ファッションビジネスを中心に、雑貨などのライフスタイル、百貨店、SCなど、幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。グローバルコンサルティングの領域では、欧米、アジアのマーケット調査、アジア現地企業へのコンサルティング、日本企業の海外進出支援などを行っている。

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