コクのあるMD ないMD
商品力は、以下の式で表わすことができます。
「商品力=全体量×アイテム数×価格幅×鮮度+ストーリー+独自性」
掛け算で表している「全体量×アイテム数×価格幅×鮮度×ストーリー」のどちらかが0だと、商品力は0になってしまいます。はずは、全体量、アイテム数、価格幅、鮮度が基本用件です。ライフサイクルが進んでいない商品や業態などで行う総合型MDでは、この要素だけですみます。
しかし、ライフサイクル後期となった現在は、差別化型MDをとる必要があります。そのためには、ストーリーや独自性を付加しなければなりません。お客様の半歩~1歩先を行き、お客様へ先回りして提案する業態です。「どんなファッションテイストの人物が、どのようなライフスタイルを送るのか」というストーリー性が大事なのです。
そして、現在は、それだけでは差異化ができません。
重要な付加要素として「オリジナルティ」が必要なのです。「よくできているけど、コクのない店」ってありませんか?そのような店は、送り手の主張が見えないからです。
成熟し、安定した現在、独自性による差異化が、商品力アップの黄金律なのです。
文 山中健(YCO代表)